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DPC病院指標(2016年度)



医療法における病院等の広告規制について(厚生労働省のホームページにリンクしています)

1.年齢階級別退院患者数

年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 776 225 161 282 394 521 889 1,409 1,358 367
割合 12.16% 3.53% 2.52% 4.42% 6.17% 8.16% 13.93% 22.08% 21.28% 5.75%

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年齢階級別患者割合

 当院で最も退院患者の多い階級は70代で、全体の22.08%を占めています。
 上記の円グラフでもわかるように70以上の高齢者が全体の49.11%と約半数を占めており、高齢患者が多い状況です。
 当院は、高齢な患者に対して認知症に対するサポートチームや嚥下防止のため歯科医師と連携したNST、カテーテル抜去後の排尿障害に対する排尿ケアチーム等、様々な職種で構成されたチームにより高齢患者のADLを向上を目指した取り組みを行っています。

2.診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)

 診療科別に症例数の多い上位5つの診断群分類について、それぞれの平均在院日数、平均年齢等を示したものです。それぞれの診療科が、どのような疾患を多く診療しているかを知ることが出来ます。
 当院は、日常誰もがよく患う症例が多く、平均在院日数が短い傾向にあります。これは、西三河南部西医療圏(刈谷市・安城市・碧南市・西尾市・知立市・高浜市で構成される医療圏)で中核的な医療機関であること、また、より効率的な医療提供を行っていることを反映しています。

用語について

●DPCコード
 診断群分類を表すコードで疾患と治療方法の組み合わせにより分類されています。同じ疾患での治療内容によりコードが変わる
●DPC名称
 分類されたコードに対する病名
●平均在院日数
 自院、当院に入院した日数の平均値
 全国、厚生労働省が公表した全国のDPC対象病院の入院日数の平均値
●転院率
 該当する症例で当院から他院に転院して治療を継続することとなった患者の割合
●患者用パス
 疾患ごとに作成された入院治療計画書のこと

内科

診断群分類番号 診断群分類名称 症例数 平均在院日数 転院率 平均年齢
自院 全国
050130xx99000x 心不全 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 149 23.85 17.95 4.03% 84.52
050050xx99100x 狭心症、慢性虚血性心疾患 手術なし 手術・処置等11あり 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 147 2.97 3.06 0.68% 69.27
050050xx02000x 狭心症、慢性虚血性心疾患 経皮的冠動脈形成術等 手術・処置等1なし、1,2あり 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 89 4.65 4.71 0.00% 68.29
040081xx99x00x 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 69 23.20 21.25 17.39% 84.52
0400801499x002 肺炎等(市中肺炎かつ75歳以上) 手術なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なしA-DROP スコア2 51 17.43 15.29 7.84% 85.12
 症例数の多い「心不全 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし」は、救急搬送による症例が60%と多く生命にかかわる重篤な疾患の一つです。また、平均年齢が84.52歳と高いたため回復までに日数を要し入院期間も23.85日と長くなる傾向です。心不全は心臓の血液循環力が低下しうっ血することで症状が生じます。当院では、点滴・投薬による治療が主です。
 「狭心症、慢性虚血性心疾患 手術なし 手術・処置等11あり 手術・処置等2なし 定義副傷病なし」は心臓カテーテルによる検査による入院です。平均在院日数は2.97日と短く、入院初日に検査を行い翌日に退院となります。
 「狭心症、慢性虚血性心疾患 経皮的冠動脈形成術等 手術・処置等1なし、1,2あり 手術・処置等2なし 定義副傷病なし」はカテーテルを使用した経皮的冠動脈ステント留置術によるもので、救急搬送は22%となっています。平均在院日数は4.67日で入院当日に手術を行い、術後は約3日間点滴等で経過入院となります。当院では、24時間循環器内科の医師が治療できる体制を整えています。
 「誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし」は食事等においてムセることにより肺に固形物が入り肺炎となる症例で、高齢者に多く当院の平均年齢も84.52歳となっています。主に抗生物質による点滴治療と重症な場合は酸素投与で治療を行います。また、摂食機能療法により患者さんが安心して食事摂取できるよう取り組んでいます。
 「肺炎等(市中肺炎かつ75歳以上) 手術なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なしA-DROP スコア2」は、日常生活において発症する肺炎で、肺炎の重症度としてA-DROPスコアの2点以上が入院または外来治療となります。当院では、平均年齢も85.12歳と高齢のためA-DROP2点でも入で治療を行います。主に抗生物質による点滴が主で、平均在院日数は17.43日と高齢者が多い割に比較的早期での退院となっています。

神経内科

診断群分類番号 診断群分類名称 症例数 平均在院日数 転院率 平均年齢
自院 全国
010060x2990401 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等24あり 定義副傷病なし発症前Rankin Scale 0、1又は2 123 12.80 16.54 34.15% 71.63
010080xx99x00x 脳脊髄の感染を伴う炎症 手術なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 26 9.27 9.36 0.00% 44.65
010060x2990400 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等24あり 定義副傷病なし発症前Rankin Scale 3、4又は5 16 18.06 20.18 62.50% 81.88
010060x2990411 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等24あり 定義副傷病1あり発症前Rankin Scale 0、1又は2 14 18.71 18.76 35.71% 77.43
070560xx99x0xx 全身性臓器障害を伴う自己免疫性疾患 手術なし 手術・処置等2なし 12 9.50 17.77 0.00% 69.08
 症例数が1番多いの「脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等24あり 定義副傷病なし発症前Rankin Scale 0、1又は2」、3番目に多い「脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等24あり 定義副傷病なし発症前Rankin Scale 3、4又は5」、4番目に多い「脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等24あり 定義副傷病1あり発症前Rankin Scale 0、1又は2」は、いずれも脳梗塞による症例で、Rankin Scale(発症前の状態)や肺炎等の副傷病名の有無により違いますが、治療内容はほぼ同一です。全症例においてエダラボンを点滴で使用しています。エダラボンは発症後24時間以内であれば使うことができ、発症後3時間以内であれば、特に高い治療効果を得ることができるとされ、当院でも24時間、専門医である神経内科の医師が治療できる体制を整えています。
 また、これら症例は急性期の治療が終了したと見込まれる28日目を基準に、地域の回復期やリハビリテーション専門病院に転院する地域連携パスを使用しているため、転院率が高くなっていますが、患者さんが住み慣れた地域内で継続して回復期における適切治療が受けられる安心感があります。
 2番目に多い「脳脊髄の感染を伴う炎症 手術なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし」は脳炎や髄膜炎等の症例です。点滴での治療が主で平均在院日数は9.27日と早期の退院となります。
 5番目に多い「全身性臓器障害を伴う自己免疫性疾患 手術なし 手術・処置等2なし」は、多発性筋炎やサルコイドーシス等の症例です。投薬等での治療が主となり免疫の検査を行いながら経過入院となります。

小児科

診断群分類番号 診断群分類名称 症例数 平均在院日数 転院率 平均年齢
自院 全国
0400801199x00x 肺炎等(1歳以上15歳未満) 手術なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 152 6.09 5.79 0.00% 4.61
040090xxxxxx0x 急性気管支炎、急性細気管支炎、下気道感染症(その他) 定義副傷病なし 147 5.43 6.02 0.00% 2.64
150010xxxxx0xx ウイルス性腸炎 手術・処置等2なし 70 4.03 5.50 0.00% 5.29
030270xxxxxxxx 上気道炎 59 5.05 4.83 0.00% 3.41
040100xxxxx00x 喘息 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 54 6.22 6.42 1.85% 3.30
 「肺炎等(1歳以上15歳未満) 手術なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし」は、小児の肺炎で大人と違いA-DROPのような重症度はありません。小児については検査でマイコプラズマや細菌培養の検査を行う割合が高くなっています。治療は抗生物質の投薬または点滴が主で、入院期間は6.09日と短いのが特徴です。
 「急性気管支炎、急性細気管支炎、下気道感染症(その他) 定義副傷病なし」は、気管支粘膜に炎症が起こり、痰を伴う咳がみられる症状で平均年齢が2.6歳と低く、年齢別では2歳までで101症例でこの疾患の68.7%を占めています。主に点滴や投薬治療にて経過を診て、ほぼ全国平均と同様な日数で退院しています。
 「ウイルス性腸炎 手術・処置等2なし」は感染症による胃腸炎やウイルスによる腸感染で腹痛や下痢の症状が対象です。診断時に呼吸器の培養の検査やロタウイルスの確認等をほとんどの症例で行っています。治療は抗生剤による投薬と点滴で、平均在院日数は4.03日となっています。全国平均より1.5日早い退院となっています。
 「上気道炎」は鼻腔、咽頭、扁桃、喉頭に起こった炎症症状を言い、鼻炎、咽頭炎、扁桃炎、喉頭炎などの風邪の初期症状が対象となります。当院ではこの症例の半数が2歳までの患者で占められています。診断時にアデノウイルス検査や呼吸器の細菌培養検査を行い、点滴や投薬にて治療となります。
 「喘息 手術・処置等2なし 定義副傷病なし」は喘息の発作等が対象で、主にホルモン剤(ソルコーテフ)による点滴治療で平均在院日数は6.2日です。年齢では1歳未満がこの疾患の4割を占めています。
 小児科の症例数の多い疾患については、自院の在院日数は、ほぼ全国と同様となっています。

外科

診断群分類番号 診断群分類名称 症例数 平均在院日数 転院率 平均年齢
自院 全国
060160x002xxxx 鼠径ヘルニア(15歳以上) 腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術(両側) 70 4.54 4.97 0.00% 63.80
060330xx02xxxx 胆嚢疾患(胆嚢結石など) 腹腔鏡下胆嚢摘出術等 50 6.16 6.82 0.00% 56.96
060210xx99000x ヘルニアの記載のない腸閉塞 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 48 9.81 9.08 0.00% 71.75
060150xx03xxxx 虫垂炎 虫垂切除術 虫垂周囲膿瘍を伴わないもの等 46 4.59 5.60 0.00% 32.74
060040xx99x60x 直腸肛門(直腸S状部から肛門)の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等26あり 定義副傷病なし 42 3.98 4.41 0.00% 70.67
 「鼠径ヘルニア(15歳以上) 腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術(両側)」は診療報酬請求における短期滞在手術(1日当たり定額)で、腹腔鏡を用いたクリニカルパスで治療を行い、平均在院日数は4.54日となっています。
 「胆嚢疾患(胆嚢結石など) 腹腔鏡下胆嚢摘出術等」も、腹腔鏡を用いたクリニカルパスで治療を行い、平均在院日数は6.16日となっています。
 症例数の多い上位2つの疾患については腹腔鏡を使用することにより患者さんへの負担が少なく、回復も早いため早期に退院でき通常の生活に戻ることができます。平均在院日数も自院と全国はほぼ同様な日数となっています。
 「ヘルニアの記載のない腸閉塞 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし」は、閉塞を伴う腸閉塞等で手術を行わず抗生物質等の点滴で治療を行うクリニカルパスでの治療となっています。診断は主に造影剤を使用したCTで行い、入院期間は9.81日となっています。
 「虫垂炎 虫垂切除術 虫垂周囲膿瘍を伴わないもの等」はよく言われる「盲腸」の治療で、若年層も多く平均年齢は32.74歳となっています。腹腔鏡による虫垂切除術で患者さんへの負担が少なく、入院日数も4.59日と全国平均より短くなっています。
 「直腸肛門(直腸S状部から肛門)の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等26あり 定義副傷病なし」は直腸癌の化学療法による治療です。フルオロウラシル、オキサリプラチン、レボホリナート等によるレジメン(化学療法薬の組み合わせ)を使用しています。平均在院日数は3.98日で初日~2日まで化学療法による治療、3日以降は化学療法による副作用等による治療で、定期的に繰り返した治療を行っています。

整形外科

診断群分類番号 診断群分類名称 症例数 平均在院日数 転院率 平均年齢
自院 全国
160800xx01xxxx 股関節大腿近位骨折 人工骨頭挿入術 肩、股等 116 24.90 27.63 75.86% 83.54
160690xx99xx0x 胸椎、腰椎以下骨折損傷(胸・腰髄損傷を含む。) 手術なし 定義副傷病なし 55 23.64 20.57 61.82% 78.55
160760xx97xx0x 前腕の骨折 手術あり 定義副傷病なし 43 4.47 5.49 4.65% 49.74
070230xx01xxxx 膝関節症(変形性を含む。) 人工関節再置換術等 26 28.88 26.26 0.00% 74.27
160740xx97xx0x 肘関節周辺の骨折・脱臼 手術あり 定義副傷病なし 24 4.00 5.33 0.00% 23.88
 「股関節大腿近位骨折 人工骨頭挿入術 肩、股等」は高齢者が転倒した際に発生する大腿骨頚部・転子部等の骨折に対し人工骨頭挿入等の手術を行う治療です。平均年齢は83.54歳と高齢者が多くなっています。地域連携パスとして術後14日以内に地域の回復期やリハビリテーション専門病院に転院できるよう設定し地域れ切れ目のない治療を提供しています。地域での受け入れ体制が整っていることもあり転院率は75.86%、平均在院日数は24.90日、術後の平均在院日数は19.0日で転院しています。なお、人工骨頭等の手術後は術後1日目で6割の患者さんにベッド上等でのリハビリテーションを開始しています。
 「胸椎、腰椎以下骨折損傷(胸・腰髄損傷を含む。) 手術なし 定義副傷病なし」は脊椎(背骨)における骨折で手術をしない症例となります。手術をせず固定帯により安静にし、動けれる状態になったらリハビリテーションを実施しています。平均年齢78.55歳と比較的高齢な患者さんが多いこともあり転院率61.82%と地域の回復期やリハビリテーション専門病院に転院し継続して治療を受けています。
 「前腕の骨折 手術あり 定義副傷病なし」は、前腕や手の骨折でプレートや釘で固定等を行った手術です。上肢の骨折のため歩けないこともなく平均在院日数4.47日と早く退院でき外来での治療となります。なお、この症例は固定し不要となった際の抜釘等の手術も含みます。
 「膝関節症(変形性を含む。) 人工関節再置換術等」は膝の関節症に対する人工骨頭挿入術等の手術を行った症例です。平均年齢は74.27歳と比較的高くなっています。当院では術後1日目でベッド上のリハビリテーションの実施を行い早期回復を目指します。
 「肘関節周辺の骨折・脱臼 手術あり 定義副傷病なし」は肘と手の間の橈骨、尺骨における骨折で手術を行った症例です。12歳未満が15症例と約半数を占めています。鋼線等で骨折部分固定する手術を行いますが、上肢の骨折のため歩けないこともなく平均在院日数4.00日と早く退院でき外来での治療となります。なお、この症例は固定後に不要となった際の鋼線抜去等の手術も含みます。

脳神経外科

診断群分類番号 診断群分類名称 症例数 平均在院日数 転院率 平均年齢
自院 全国
160100xx97x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 その他の手術あり 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 24 11.21 9.87 4.17% 83.67
010040x099x00x 非外傷性頭蓋内血腫(非外傷性硬膜下血腫以外)(JCS10未満) 手術なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 18 23.11 19.35 44.44% 71.67
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 「頭蓋・頭蓋内損傷 その他の手術あり 手術・処置等2なし 定義副傷病なし」は慢性硬膜下血腫に対する穿孔洗浄術の症例です。軽微な頭部打撲をきっかけにして、脳の表面に微量の出血等によりその反応でつくられる膜から少しずつ出血が繰り返され、血腫が大きくなり意識障害となることがあり、74歳~90歳が多く平均年齢が83.67歳と高齢です。うち、救急搬送も3割程度あり慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術の緊急手術も7症例あります。術後は約9日で退院または転院となっています。
 「非外傷性頭蓋内血腫(非外傷性硬膜下血腫以外)(JCS10未満) 手術なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし」は脳内出血等のいわゆる脳卒中の症例です。当院では、神経内科と連携し出血がある場合は脳神経外科で対応し、脳卒中地域連携パスを使用した治療を行っています。入院後は点滴や投薬により高血圧症等の入院時併存症に対する治療を行い平均在院日数23.11日で退院または転院となります。44.44%の患者が転地域連携パスを使用し、地域の回復期やリハビリテーション専門病院への転院しています。

※患者数が10症例未満については病院情報の公表にかかるルールにより公表はせず「-」表示となっています。

呼吸器外科

診断群分類番号 診断群分類名称 症例数 平均在院日数 転院率 平均年齢
自院 全国
040040xx97x0xx 肺の悪性腫瘍 手術あり 手術・処置等2なし 10 12.80 12.73 0.00% 70.90
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 「肺の悪性腫瘍 手術あり 手術・処置等2なし」は気管支及び肺の悪性腫瘍等に対する手術を行った症例です。開胸による肺悪性腫瘍手術が6症例、胸腔鏡下による手術が4件となっています。肺葉切除または1肺葉を超える(肺の一部分の切除)の範囲による手術ですと、開胸が術後12.5日(平均年齢71歳)、胸腔鏡下では9.7日(平均年齢68歳)と胸腔鏡下のが若干早期に退院しています。術後1日目に7割の患者さんにがん患者リハビリテーションを実施しています。死亡の症例はゼロ件です。

※患者数が10症例未満については病院情報の公表にかかるルールにより公表はせず「-」表示となっています。

小児外科

※上位3位全ての患者数が10未満のため病院情報の公表にかかるルールにより公表はしていません。

皮膚科

診断群分類番号 診断群分類名称 症例数 平均在院日数 転院率 平均年齢
自院 全国
080011xx99xxxx 急性膿皮症 手術なし 21 13.86 11.97 4.76% 73.90
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 「急性膿皮症 手術なし」は蜂窩織炎による疾患となります。抗生物質による点滴治療を主に平均在院日数は13.86日となっています。

※患者数が10症例未満については病院情報の公表にかかるルールにより公表はせず「-」表示となっています。

泌尿器科

診断群分類番号 診断群分類名称 症例数 平均在院日数 転院率 平均年齢
自院 全国
11012xxx040x0x 上部尿路疾患 体外衝撃波腎・尿管結石破砕術(一連につき) 手術・処置等1なし 定義副傷病なし 58 2.17 2.82 0.00% 54.66
110080xx991xxx 前立腺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1あり 56 2.02 2.68 0.00% 72.39
110070xx0200xx 膀胱腫瘍 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 44 6.27 7.44 0.00% 70.91
11012xxx040x0x 上部尿路疾患 体外衝撃波腎・尿管結石破砕術(一連につき) 手術・処置等1なし 定義副傷病なし 24 2.33 2.82 0.00% 56.38
110200xx02xxxx 前立腺肥大症等 経尿道的前立腺手術 21 10.10 9.98 0.00% 71.10
 「上部尿路疾患 体外衝撃波腎・尿管結石破砕術(一連につき) 手術・処置等1なし 定義副傷病なし 」は腎結石及び尿管結石に対する体外衝撃波結石破砕術(ESWL)を使用する症例で、診療報酬請求における短期滞在手術(1日当たり定額)の対象となります。2~3日で退院となるクリニカルパスを適用しています。
 「前立腺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1あり 」は前立腺の悪性・良性腫瘍を判別するために前立腺生検を行う症例となります。この症例も診療報酬請求における短期滞在手術(1日当たり定額)の対象となります。2日で退院となるクリニカルパスを適用しています。
 「膀胱腫瘍 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし」は膀胱における悪性腫瘍に対し、尿道から手術用の内視鏡を挿入し摘出する症例でTUR-Btと呼ばれています。8日で退院となるクリニカルパスを適用しています。平均在院日数は6.27日、術後4.1日で退院ですので内視鏡を使用したため患者さんの負担もなく早期での退院となります。
 「上部尿路疾患 体外衝撃波腎・尿管結石破砕術(一連につき) 手術・処置等1なし 定義副傷病なし 」は腎結石及び尿管結石に対する体外衝撃波結石破砕術(ESWL)を使用する症例で、一番多い症例数と同様ですが、1回目に完治しせず再度手術が必要な一連の手術に該当(短期滞在手術(1日当たり定額)に該当しない)症例となります。この症例についても、前述の内容と同様でクリニカルパスを適用とし2~3日で退院となります。
 「前立腺肥大症等 経尿道的前立腺手術」は前立腺肥大に対し尿道から内視鏡を入れて前立腺を削る手術でTUR-Pと呼ばれています。8日で退院となるクリニカルパスを適用しています。平均在院日数が10.10日のため若干延長する症例がありますが、6症例は8日で退院となり最頻値となっています。
 泌尿器科では、症例数の多い1~5番目すべてに標準化されたクリニカルパスが適用された症例となっています。

産婦人科

診断群分類番号 診断群分類名称 症例数 平均在院日数 転院率 平均年齢
自院 全国
120010xx99x40x 卵巣・子宮附属器の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等24あり 定義副傷病なし 78 3.40 4.84 0.00% 57.77
12002xxx99x40x 子宮頸・体部の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等24あり 定義副傷病なし 41 2.00 5.12 0.00% 60.46
120260xx01xxxx 分娩の異常 子宮破裂手術等 35 10.00 9.77 0.00% 32.40
120010xx99x6xx 卵巣・子宮附属器の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等26あり 34 5.03 5.47 0.00% 61.44
120170xx99x0xx 早産、切迫早産 手術なし 手術・処置等2なし 27 15.04 20.79 0.00% 30.59
 「卵巣・子宮附属器の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等24あり 定義副傷病なし」は卵巣の悪性新生物に対する化学療法を行った症例です。イリノテカン、シスプラチン等を併用したレジメン(化学療法の薬剤の組み合わせ)で2日間投与となります。平均在院日数が2.17日のようにほぼ全症例で2日間で退院し、定期的に同様な治療を繰り返しています。平均年齢は57.77歳と他の診療科の悪性腫瘍と比較し若年~壮年層の割合が高くなっています。
 「子宮頸・体部の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等24あり 定義副傷病なし」は子宮頚部・体部の悪性新生物に対する化学療法を行った症例です。イリノテカン、シスプラチン等を併用したレジメン(化学療法の薬剤の組み合わせ)で2日間投与となります。平均在院日数が2.00日となっているように全症例が2日で退院し、定期的に同様な治療を繰り返しています。平均年齢は60.46歳と卵巣の悪性腫瘍と同様に他の診療科の悪性腫瘍と比較し若年~壮年層の割合が高くっています。
 「分娩の異常 子宮破裂手術等」は緊急または選択的な帝王切開による分娩の症例です。胎児仮死や異常分娩時において帝王切開手術を施行した出産で平均在院日数は10.00日、平均年齢は32.40歳となっています。
 「 卵巣・子宮附属器の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等26あり 」はは卵巣の悪性新生物に対する化学療法を行った症例です。ゲムシタビンとドキシル等を併用したレジメン(化学療法の薬剤の組み合わせ)で2日間投与となります。平均在院日数が5.03日となっていますがほぼ全症例で2日間で退院し、定期的に同様な治療を繰り返しています。
 「早産、切迫早産 手術なし 手術・処置等2なし」は妊娠37週未満の偽陣痛等の症例で、安静にしてウテロン等による点滴注射での治療となります。平均在院日数は15.04日ですが、30日以上の入院症例もあり症状により、日数のばらつきが大きいです。

眼科

診断群分類番号 診断群分類名称 症例数 平均在院日数 転院率 平均年齢
自院 全国
020110xx97xxx0 白内障、水晶体の疾患 手術あり 片眼 310 2.00 2.91 0.00% 75.47
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- - - - - - -
- - - - - - -
- - - - - - -
 「白内障、水晶体の疾患 手術あり 片眼」は白内障における水晶体再建術(眼内レンズを挿入する場合)で診療報酬請求における短期滞在手術(1日当たり定額)で、2日間のクリカルパスを使用しています。

※患者数が10症例未満については病院情報の公表にかかるルールにより公表はせず「-」表示となっています。

耳鼻いんこう科

診断群分類番号 診断群分類名称 症例数 平均在院日数 転院率 平均年齢
自院 全国
030400xx99xxxx 前庭機能障害 手術なし 47 8.02 5.24 0.00% 62.15
030250xx991xxx 睡眠時無呼吸 手術なし 手術・処置等1あり 36 2.00 2.08 0.00% 52.53
030240xx99xxxx 扁桃周囲膿瘍、急性扁桃炎、急性咽頭喉頭炎 手術なし 30 6.57 5.50 0.00% 33.20
030428xxxxxxxx 突発性難聴 23 16.57 9.37 0.00% 52.48
030230xxxxxxxx 扁桃、アデノイドの慢性疾患 18 5.72 8.12 0.00% 14.17
 「前庭機能障害 手術なし」は眩暈症やメニエールにおける点滴治療による症例です。平均在院日数は8.02日ですが一番多い入院期間は10日となっています。全症例がアデホスやビタミン剤等の点滴による治療ですが、30日以内の再入院も6.4%と高く完治に時間がかかることがわかります。
 「睡眠時無呼吸 手術なし 手術・処置等1あり」は睡眠時無呼吸症候群における検査入院で、診療報酬請求における短期滞在手術(1日当たり定額)で、全例2.00日間の入院期間です。平均年齢は52.53日と比較的若い患者さんが多い症例です。
 「 扁桃周囲膿瘍、急性扁桃炎、急性咽頭喉頭炎 手術なし 」は扁桃周囲膿瘍、急性扁桃炎、急性咽頭喉頭炎に対する抗生物質による点滴治療による症例です。平均年齢も33.20歳と比較的若くて、入院期間も6.57日ですが一番多い入院期間は10日となっています。
 「突発性難聴」は主に突発性難聴による点滴治療の症例です。平均在院日数は16.57日となっています。
 「扁桃、アデノイドの慢性疾患」は扁桃腺に対し口蓋扁桃手術やアデノイド切除を行った症例となります。平均年齢は14.17歳と小児の患者が多く15歳未満では11症例と半数以上を占めています。平均在院日数は5.72日と短期間となっています。

3.初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数

 最も罹患率の高い5つのがん(胃がん・大腸がん・乳がん・肺がん・肝がん)の病期(Stage)ごとの入院における症例数を集計です。
 がんの症例数により治療状況や、また病期分類別にみることでどこまで重篤な状態のがん患者さんを受け入れているかわかります。
 化学療法が外来で行なわれた場合は患者数に含まれません。また、検査入院においてがんの確定に至らない場合のStageは不明となっています。

※病期(Stage)とは、がんの進行状態を示すものであり、0期からⅣ期の5つに分類されます。0期に近いほどがんが小さくとどまっている状態であり、Ⅳ期に近いほどがんが広がっている状態となります。
不明 再発 総計
14 13 10 21 2 45 105
大腸 23 13 12 32 10 127 217
9 8 3 23 1 23 67
11 14 11 0 0 8 44
2 1 1 0 1 0 5
●初発【初めて癌で入院治療した患者さん】
 大腸癌の入院患者さんが最も多く80人です。StageⅣは32人で、うち14人が化学療法の治療を行っています。StageⅠ、Ⅱ、Ⅲで遠隔転移(他の臓器への転移)がない48人のうち45人は結腸切除術等の手術を行っています。
 次に多いのが胃癌の入院患者さんで58人です。StageⅠ、Ⅱ、Ⅲで遠隔転移(他の臓器への転移)がない37人のうち23人については胃切除や内視鏡による手術を施行しています。StageⅣでは21人のうち10人が化学療法による治療を行っています。
 肺癌の院患者さんは43人です。StageⅣは23人で、うち12人が化学療法の治療を行っています。StageⅠ、Ⅱ、Ⅲで遠隔転移(他の臓器への転移)がない20人のうち7人は肺悪性腫瘍等の手術を行っています。
 乳癌の入院患者さんは36人です。StageⅣは0人ですがStageⅠ、Ⅱ、Ⅲで遠隔転移(他の臓器への転移)がない患者10人が化学療法での治療を行っています。また、24人が乳腺悪性腫瘍手術等を行っています。
 肝細胞癌での入院患者さんは4人です。StageⅠ、Ⅱ、Ⅲの患者さんのみで肝切除術等を行った患者さんは1人でした。化学療法の施行もありませんでした。

●再発【癌治療終了後に再発した患者さん。他の病院で治療後に再発した患者数も含みます】
 一番多いのが大腸癌の再発入院患者さんで127人でした。うち27人に対して結腸切除術等の手術を行っています。99人が化学療法による治療を行っています。
 次に多いのが胃癌の再発入院患者さんで45人です。5人に対して胃切除や内視鏡による手術を施行しています。19人が化学療法による治療を行っています。
 肺癌の再発入院患者さんは23人でした。3人が肺悪性腫瘍等の手術を行っています。9人が化学療法による治療を行っています。
 乳癌の再発入院患者さんは8人でした。1人が抗悪性腫瘍剤持続注入用のカテーテル設置による手術でした。3人が化学療法を施行しています。
 肝癌の再入院患者さんは0人でした。
 
 高齢で化学療法や手術により体力が消耗しQOLが低下してしまうがん患者さんが増加しています。痛みを取る緩和治療や経過観察による治療も選択肢として選ばれています。


4.成人市中肺炎の重症度別患者数等

 市中肺炎の重症度を表すA-DROPスコアによる分類で、入院時の状態によって分類されています。
  重症度0を「軽症」、1、2を「中等症」、3を「重症」、4、5を「超重症」といいます。
  一般的に、高齢の方ほど重症になりやすく、在院日数も長くなっています。
患者数 平均在院日数 平均年齢
軽症 15 17.80 56.67
中等症 159 16.22 73.34
重症 40 19.00 84.88
超重症 22 33.82 84.73
不明 0 0.00 0.00
●A‐DROPスコアは、日本呼吸器学会が定めた重症度分類で、次の5つの因子から判定します。
 A (Age):男性70歳以上、女性75歳以上
 D(Dehydration):BUN 21mg/dl以上または脱水あり
 R(Respiration): SpO2(酸素飽和度)90%以下(PaO2 60torr以下)
 O(Orientation):意識障害あり(肺炎に由来する)
 P(Pressure):血圧(収縮期)90mmHg以下

 ・上記指標のいずれも満たさないもの ⇒ 軽症
 ・上記指標の1つまたは2つを有するもの ⇒ 中等症
 ・上記指標の3つ以上を有するもの  ⇒ 重症 (ただし意識障害・ショックがあれば1項目のみでも重症)
 ・上記指標の4つまたは5つを有するもの ⇒ 超重症
 ・上記指標で1つでも不明があるもの ⇒ 不明

5.脳梗塞のICD10別患者数等

入院中に医療資源を最も投入した傷病名のICD10コードの上3桁で集計しています。

●ICD10コード
 International Classification of Diseases and Related Health Problems(疾病及び関連保健問題の国際統計分類)の略称で、世界保健機関(WHO)が世界保健機関憲章に基づき作成した、傷病に関する分類です。世界の異なる国における傷病の状況を比較できることを目的とした標準的分類で、現在は1990年のWHO総会で改定された、第10回修正版(ICD-10)が採択されています。
ICD‐10コード 傷病名 発症日から 症例数 平均在院日数 平均年齢 転院率
G45$ 一過性脳虚血発作および関連症候群 3日以内 - 5.00 62.60 0.00%
その他 - - - -
G46$ 脳血管疾患における脳の血管(性)症候群 3日以内 - - - -
その他 - - - -
I63$ 脳梗塞 3日以内 211 17.50 74.50 45.00%
その他 - 24.20 76.60 60.00%
I65$ 脳実質外動脈の閉塞および狭窄,脳梗塞に至らなかったもの 3日以内 - 21.00 64.00 0.00%
その他 - - - -
I66$ 脳動脈の閉塞および狭窄,脳梗塞に至らなかったもの 3日以内 - 80.50 24.50 50.00%
その他 - 5.00 54.00 0.00%
I675 もやもや病<ウイリス動脈輪閉塞症> 3日以内 - - - -
その他 - - - -
I679 脳血管疾患,詳細不明 3日以内 - - - -
その他 - - - -
 発症3日目以内の急性期脳梗塞の患者さんが全体の約94%を占めています。当院ではそういった緊急性のある疾患に迅速に対応できるよう、24時間365日患者さんを受け入れ、常時CT・MRIなどで診断ができる万全の体制を整えています。
 発症後3時間から6時間の超急性期脳梗塞には、t-PAという血栓を強力に溶かす薬を点滴投与する治療を優先して実施し、適応する場合には脳血管内治療(局所血栓溶解療法や血栓回収療法)を行っています。

※患者数が10症例未満については病院情報の公表にかかるルールにて公表はせず「-」表示となっています。

6.診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)

診療科別に、手術件数の多い上位3つの術式について集計しています。
手術術式の診療点数表コード(Kコード)をもとに集計しています。
入院中に複数の手術を行った場合は、主たる手術を件数としてカウントしています。

※患者用パスについては公開していませんが、適用のあるものは〇で表示しています。

内科

Kコード 手術名 症例数 平均術前
日数
平均術後
日数
平均年齢 転院率 患者用
パス
K5493 経皮的冠動脈ステント留置術(その他のもの) 66 1.15 5.36 69.41 0.00%
K5492 経皮的冠動脈ステント留置術(不安定狭心症に対するもの) 39 0.05 12.10 67.59 2.56%
K6871 内視鏡的乳頭切開術(乳頭括約筋切開のみのもの) 31 3.23 9.26 72.68 0.00% -
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 31 1.42 15.81 84.23 3.23% -
K681 胆嚢外瘻造設術 28 2.36 15.71 74.64 3.57% -
 「K5493経皮的冠動脈ステント留置術(その他のもの)」、「K5492経皮的冠動脈ステント留置術(不安定狭心症に対するもの)」は、虚血性心疾患(狭心症・心筋梗塞)に対する経皮的冠動脈ステント留置術を含む、PCIです。虚血性心疾患に対する血管内治療とは、血管内にカテーテルという細い管を挿入し、血管の内側から狭窄部位を削ったり、拡張したりする手術を指します。ほとんどの患者さんがクリニカルパスを使用し、短期間での退院が可能となっています。
 「K6871内視鏡的乳頭切開術(乳頭括約筋切開のみのもの)」は、胆道が閉塞して起こる黄疸を軽減したり総胆管結石の治療時に、内視鏡下にて電気メスで十二指腸の胆汁排泄口を切開する方法です。
 「K688 内視鏡的胆道ステント留置術」は胆汁を抜くための胆道ドレナージとして、さまざまな素材で作られた短いチューブ(ステント)を、胆汁の流れが悪くなった部分に設置し流れをよくする治療です。切除不能と診断された悪性の胆道閉塞や総胆管結石による閉塞等の治療に行われています。
 「K681胆嚢外瘻造設術」は腹部皮膚・肝実質を貫いて胆道に排液のためのドレーン チューブを挿入する治療法で胆嚢炎や胆石症の治療で行われます。
 内科の主要手術については、循環器系と消化器系のカテーテルや内視鏡による手術が主となっています。また、いずれも患者さんへの負担が少なく術後の平均在院日数も短くなっています。

神経内科

※上位3位全ての患者数が10症例未満のため病院情報の公表にかかるルールにより表示していません。

小児科

※上位3位全ての患者数が10症例未満のため病院情報の公表にかかるルールにより表示していません。

外科

Kコード 手術名 症例数 平均術前
日数
平均術後
日数
平均年齢 転院率 患者用
パス
K634 腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術(両側) 71 1.00 2.58 64.04 0.00%
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 64 1.12 4.91 57.52 0.00%
K718-21 腹腔鏡下虫垂切除術(虫垂周囲膿瘍を伴わないもの) 45 0.04 3.53 32.04 0.00%
K6113 抗悪性腫瘍剤動脈内持続注入用植込型カテーテル設置(頭頸部その他) 31 0.39 3.55 67.03 0.00%
K6335 ヘルニア手術(鼠径ヘルニア) 18 2.82 3.76 76.44 0.00%
 「K634腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術(両側)」は、股の両脇(鼠径部)の筋肉の壁が薄い部分からお腹の内臓部分が出っ張った鼠径ヘルニアに対し、腹腔鏡を使用し、筋肉の薄くなっているお腹の内側からシート(メッシュ)を貼り出っ張らないようにする手術です。
 「K672-2腹腔鏡下胆嚢摘出術」は腹腔鏡下にて総胆管結石や胆嚢炎等により悪化した胆嚢を摘出する手術です。胆嚢は肝臓の近くにある臓器で、肝臓で産生された胆汁と呼ばれる液を貯蔵ししています。胆嚢は胆汁を放出し脂肪の溶解を手伝います。胆嚢なしでも正常な消化はできますので、摘出しても問題はありません。
 「K718-21腹腔鏡下虫垂切除術(虫垂周囲膿瘍を伴わないもの)」は虫垂炎に対し腹腔鏡下にて感染した虫垂を摘出する手術です。感染を引き起こし腹膜炎を併発することもあり緊急での手術も多いです。
腹腔鏡を使用したこれらの手術は、傷痕が目立たず患者さんへの負担も少ないことから短期間で退院が可能です。クリニカルパスを使用しほとんどの患者さんが術後1~3日で退院しています。
 「K6113抗悪性腫瘍剤動脈内持続注入用植込型カテーテル設置(頭頸部その他)」は抗がん剤に対する点滴を持続注入するための留置カテーテルを設置する手術で、術後は化学療法の等の抗がん剤投与を行います。短時間の手術で埋め込みが可能です。
 「K6335ヘルニア手術(鼠径ヘルニア)」は「K634腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術(両側)」の腹腔鏡を使用しない手術です。腹腔鏡を使用する場合と比較し、退院までの日数が約1日長くなります。
 外科の手術の上位5位までは、いずれもクリニカルパスを使用した手術です。

整形外科

Kコード 手術名 症例数 平均術前
日数
平均術後
日数
平均年齢 転院率 患者用
パス
K0461 骨折観血的手術(大腿) 102 3.86 18.00 80.09 64.71%
K0462 骨折観血的手術(下腿) 50 1.50 5.90 57.72 10.00% -
K0821 人工関節置換術(膝) 44 2.18 28.02 72.27 2.27%
K0811 人工骨頭挿入術(股) 32 7.34 18.31 82.56 84.38%
K0483 骨内異物(挿入物を含む。)除去術(下腿) 27 1.33 1.26 35.11 0.00% -
 「K0461骨折観血的手術(大腿)」、「K0811人工骨頭挿入術(股)」は大腿骨頚部・転子部等の骨折で、いずれも80歳台の高齢者が多く患う疾患に対する手術です。術後14日で、地域の回復期やリハビリテーション専門病院へ転院する地域連携パスを使用しています。術後が約18日となっているため、高齢のため術後に感染症等の続発症や誤嚥性肺炎等の併発症などが発生し転院できる状態まで日数を要している事例も少なからずあります。
 「K462骨折観血的手術(下腿)」は下腿の脛骨等の骨折に対する手術です。プレートや鋼線等の挿入により固定を行う方法で術後の平均在院日数は5.9日です。リハビリテーションの継続治療により10.00%の割合の患者さんが回復期やリハビリテーション専門病院へ転院しています。
 「K821人工関節置換術(膝)」は膝関節症の悪化により障害のおこった関節を金属やセラミック、ポリエチレンなどでできた人工の関節に置き換える手術です。術後の平均在院日数は28.02日と長く、回復まで時間を要します。
 「K0483骨内異物(挿入物を含む。)除去術(下腿)」は、固定のために一時的に入れたプレートや鋼線等を摘出する手術です。
整形外科では、リハビリテーションの必要性から回復までに時間を要す症例は地域連携パスを使用して、回復期やリハビリテーション専門病院へ転院する症例が多く、安心して患者さんが住んでいる地域で医療を受けられるようになっています。

脳神経外科

Kコード 手術名 症例数 平均術前
日数
平均術後
日数
平均年齢 転院率 患者用
パス
K164-2 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術 24 1.08 12.96 83.62 8.33%
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 「K1642 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術 」は、硬膜と脳の間に発生した血腫に対し穿頭して血腫除去、洗浄を行う手術です。頭部外傷後しばらくしてから頭部の頭蓋骨の下にある脳を覆っている硬膜と脳との隙間に血(血腫)が貯まる病気で、血腫が脳を圧迫し意識障害等等を引き起こすため、緊急での手術も多く症例数の34.6%が救急搬送されています。高齢者に多く平均年齢83.62歳で、術後の平均在院日数は12.96日です。
症例は少ないですが、内視鏡下による脳内血腫除去も行っています。

※患者数が10症例未満については病院情報の公表にかかるルールにより公表せず「-」表示となっています。

呼吸器外科

※上位3位全ての患者数が10症例未満のため病院情報の公表にかかるルールにより表示していません。

小児外科

※上位3位全ての患者数が10症例未満のため病院情報の公表にかかるルールにより表示していません。

皮膚科

※上位3位全ての患者数が10症例未満のため病院情報の公表にかかるルールにより表示していません。

泌尿器科

Kコード 手術名 症例数 平均術前
日数
平均術後
日数
平均年齢 転院率 患者用
パス
K768 体外衝撃波腎・尿管結石破砕術(一連につき) 82 0.00 1.22 55.16 0.00%
K8036イ 膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)(電解質溶液利用のもの) 44 1.18 4.05 70.95 0.00%
K8412 経尿道的前立腺手術(その他のもの) 22 2.68 6.32 71.86 0.00%
K7981 膀胱結石摘出術(経尿道的手術) 13 0.92 2.46 73.00 0.00%
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 「K768体外衝撃波腎・尿管結石破砕術(一連につき) 」は腎結石及び尿管結石に対する体外衝撃波結石破砕術(ESWL)を使用する手術で、診療報酬請求における短期滞在手術(1日当たり定額)の対象となります。2~3日で退院となるクリニカルパスを適用しています。
 「K8036イ膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)(電解質溶液利用のもの)」は膀胱における悪性腫瘍に対し、尿道から手術用の内視鏡を挿入し摘出する症例でTUR-Btと呼ばれています。8日で退院となるクリニカルパスを適用しています。術後の平均在院日数は4.05日で退院です。内視鏡を使用したため患者さんの負担もなく早期での退院となります。
 「 K8142経尿道的前立腺手術(その他のもの)」は前立腺肥大に対し尿道から内視鏡を入れて前立腺を削る手術でTUR-Pと呼ばれています。8日で退院となるクリニカルパスを適用しています。術後の平均在院日数は6.32日でクリニカルパスを適用しています。
 「K7981膀胱結石摘出術(経尿道的手術)」は膀胱結石に対し、尿道から手術用の内視鏡を挿入し破砕する症例でTULと呼ばれています。術後の平均在院日数は2~3日です。
 泌尿器科は、よくある手術はクリニカルパスを適用する症例も多く、また鏡視下での手術も多く患者さんの負担の少ない手術で早期の回復が可能となっています。

※患者数が10症例未満については病院情報の公表にかかるルールにより公表せず「-」表示となっています。

産婦人科

Kコード 手術名 症例数 平均術前
日数
平均術後
日数
平均年齢 転院率 患者用
パス
K8981 帝王切開術(緊急帝王切開) 28 5.93 8.21 31.11 0.00% -
K8982 帝王切開術(選択帝王切開) 24 3.17 7.75 31.79 0.00%
K877 子宮全摘術 20 0.95 8.10 55.85 0.00%
K8654 子宮脱手術(腟壁形成手術及び子宮全摘術(腟式、腹式)) 11 1.00 7.91 67.55 0.00%
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 「K8981 帝王切開術(緊急帝王切開) 」、「K8982 帝王切開術(選択帝王切開) 」は妊娠・出産時になんらかのトラブルで経膣分娩が難しいと医師が判断した場合に選択される分娩方法です。麻酔をかけて外科的にお腹と子宮壁を切り開き、そこから赤ちゃんを直接取り出します。
 「K877子宮全摘術」は子宮筋腫や子宮腺筋症のように再発リスクの高い病気や、子宮体がんや卵巣がんなどのように他臓器に転移する危険性がある病気に対し子宮を全て摘出する手術です。
 「K8654子宮脱手術(腟壁形成手術及び子宮全摘術(腟式、腹式))」は子宮を支える骨盤底筋群の衰えや靱帯の緩みによって発生する子宮脱に対する手術です。膣から子宮を摘出し、膣壁の緩んだ箇所を切除して縫い縮め、その後、直腸と膣を支えている肛門挙筋を補強する等の手術です。

※患者数が10症例未満については病院情報の公表にかかるルールにより公表せず「-」表示となっています。

眼科

Kコード 手術名 症例数 平均術前
日数
平均術後
日数
平均年齢 転院率 患者用
パス
K2821ロ 水晶体再建術(眼内レンズを挿入する場合)(その他のもの) 309 0.00 1.00 75.48 0.00%
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 「K2821ロ水晶体再建術(眼内レンズを挿入する場合)(その他のもの)」は白内障における手術で、濁った水晶体を取り除き人工の水晶体(眼内レンズ)を挿入することです。で診療報酬請求における短期滞在手術(1日当たり定額)で、術日と術後1日で退院の2日間のクリカルパスを使用しています。

※患者数が10症例未満については病院情報の公表にかかるルールにより公表せず「-」表示となっています。

耳鼻いんこう科

Kコード 手術名 症例数 平均術前
日数
平均術後
日数
平均年齢 転院率 患者用
パス
K3772 口蓋扁桃手術(摘出) 16 1.00 3.94 14.75 0.00%
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「 K3772口蓋扁桃手術(摘出) 」は、扁桃腺の摘出の手術で小児が多く平均年齢は14.75歳です。クリニカルパスを適用し、術後は4日で退院しています。

※患者数が10症例未満については病院情報の公表にかかるルールにより公表せず「-」表示となっています。

7.その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)

播種性血管内凝固、敗血症などの合併症の患者数と発症率を集計しました。
DPC病名と入院契機が「同一」か「異なる」に分類して集計しています。

「同一」はある病気の診療目的で入院し、その病気の治療を行ったということを表し、「異なる」はある病気の診療目的で入院したが、併発していた、もしくは入院中に違う病気が発症したことにより、その治療が主となってしまった場合を表します。
DPC 傷病名 入院契機 患者数 請求率(%)
130100 播種性血管内凝固症候群 同一 1 0.02%
異なる 9 0.14%
180010 敗血症 同一 21 0.33%
異なる 53 0.83%
180035 その他の真菌症 同一 0 0.00%
異なる 0 0.00%
180040 手術・処置等の合併症 同一 1 0.02%
異なる 13 0.20%
●播種性血管内凝固・・・感染症などによって起こる、全身性の重症な病態です。
●敗血症・・・感染症によって起こる、全身性炎症反応の重症な病態です。
●真菌症・・・真菌による感染症です。
●手術・処置などの合併症・・・手術や処置などに一定割合で発生してしまう病態です。術後出血や創部感染などが挙げられます。

合併症は、どのような術式でもどのような患者さんでも、一定の確率で起こり得ます。
やむを得ず発生した合併症については治療をしっかり行うよう努めています。
合併症は、不注意で発生する医療事故とは違います。